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2022-10-03 13:52:00

自分に優しくなれるための条件

自分に優しくなれるための条件

 

話をしていると、何でもかんでも人のせいにする人がいるかと思えば、どうせ私が悪いのですと言う人に出会います。どちらも極端だなと感じます。共通しているのは、どちらの方もそうとうに傷ついていることです。

 

Aさんは、許せない行動をするBさんについて、いかにひどいかCさんに力説して、味方につけようと必死になります。聞いているCさんは、Bさんから被害を直接受けているわけではないので、Aさんの気持ちを汲みつつ、「上司に言ってみたら?」と助言してみても言ったけど、どうにもならないと言います。Cさんが何を返しても、Aさんがヒートアップするだけ。困ってしまいます。

 

Aさんは、上司に相談した時は「大変だな、わかった」と言ってもらったそうですが、Bさんかも相談を受けていた上司は他の人に、

ABさんにきつく当たっていて参ったよ」

と話していたと聞かされます。

Aさんは、上司の言葉にショックを受けていました。Aさんは、味方になってくれたと思っていた上司に裏切られたことが許せなくなっているようです。それならば、Aさんが欲しいのは、Cからの助言ではなく、Aの味方になってくれることです。

 

この人間関係をDさんは、屁とも感じないかもしれません。人との調和よりも、仕事の効率性を上げる方法に夢中で、Bさんの行動に気にならない。人によって、同じ場面でも感じ方が違います。何が気になっているのかは、人それぞれです。

 

それでは、自分が自分に優しくなれるための条件です。

 

相談の仕事をしている時、よく聞いた言葉です。

「私のこういうところを直さないといけないのですよね」

 

「いえ、直さなくていいのです。自分にはこういう部分があるなと知ることが大事なのです」

 

生きていく中で、嬉しいことも辛いことも経験します。その中で、思考がクセづいてしまうことも出てきます。「まだ出来ないの?」と言われたことに過剰に反応してしまう、自分ではできないから親の言うとおりにしていたり、すぐに涙が出てきたり、いろいろな側面を誰でも持っています。良いところも悪いところも含めて、自分を受けとめることです。

 

自分が弱気になった時、ふと直したいなと思っている部分が、顔を覗かせます。

そのことを知っていれば、自分の状態が良くないことがわかり、自分で自分を落ち着かせることができるようになります。

2022-10-03 13:50:00

話を聞くこと、話をすること

話を聞くこと、話をすること

 

 相談の仕事をしていて、「良かった」と言われることを2つご紹介します。

 

◆誰にも話せないようなことを聞いてもらえた

  人は、誰もが悩みを持っていますが、それを知り合いに話すことに躊躇があります。

   知っている人から変な目で見られたくない

   自分の弱みを見せたくない

   身内のことは、誰に話せばいいかわからない 等、自分の中に抱え込み続けていました

 

◆他の人の意見を聞けて、そういう考え方もあるのだと知った

  当たり前と思っていることが、実は違うのかも知れないと気付くことが起きます。

    我慢するしかないと思っていたけど、違うやり方があるのかも

    私ができないからダメだから責められるのだと思っていた

    相手を責めることばかりしていた 等、思い込みの中にいて周りを見る余裕もありません。

 

日常的に話を聞いたり、したりする機会はあります。その会話は、その時に全て終わるわけではなく、ふとした瞬間に思い返して考え込んだりします。どの言葉を思い返すかは、自分が思い返す瞬間まで、誰にもわかりません。

 

私も親との関係を整理できないでいた時、「それは、あなたのせいではないよね。子どものあなたに何ができた?それは、大人の間の問題だから、あなたが気に病む必要はないと思う」と言われ、重い荷物を降ろさせてもらったことがありました。

その言葉を私に投げてくれた人は、そのことを覚えていませんでした。自分に影響を与える言葉にいつ巡り会えるかはわかりませんが、自身のことについて集中して話す場面が、まずいります。

その場面では、自分が何について話をしているか、そして、どの言葉をチョイスしているかを自分で聞くこともできます。これについて話をしようと思っていたけど、違う方の話をしていたとしたら、違う話の方が自分にとって気になることかもしれません。あるいは、話をしようと思っていた方を引っ込めたのは、まだそれについて話したくなかったのかもしれません。

「長所と短所は紙一重」と言いますが、「私はおおらかな性格で」と「私は、やることが雑だと言われていて」と言われるのでは、印象がどう変わるでしょうか。同じ私でも、表現の仕方によって相手に与える印象が真逆になります。

「やることが雑だと言われるのは、誰から?」「どのような場面で言われる?」と尋ねていくと、ゆっくり振り返る時間になります。自分のことについて集中する時間でなければ、そんなこと考えもしないでしょう。

たまに、自分をゆっくり見る時間は、自分に優しくなれる時間になります。それは、一人ではできない作業なのです。

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