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2022-12-03 14:09:00

不安は隣にあるもの

不安は隣にあるもの

 

 何かよくわからないけど、猛烈な不安に襲われる

 ふとした瞬間に不安が出てくる

 

周りの人は元気そうで、自分だけが不安を感じているような気持になりますが、人は不安を感じて警戒し、優位に立つための方策をとって、生き延びてきました。遺伝子の中には、不安を察知するように組み込まれているのですから、不安に気を取られるのは自然なことです。

そして、不安に押しつぶされるか、そのシステムを知って利用しようとするかは、自分次第です。

 

自分以外の人が、どのような不安を感しているのか、覗くことができませんが、その不安に対応する行動には、個人差があります。

 

不安が押し寄せてくる時、その人は弱っている状態です。

よく、疲れると身体の弱い部分が痛むと言いますが、心も同じです。

子どもの頃、周りから送られたメッセージをどう受け止めてきたか。

 

相談場面での話です。

「人の前に出ることが苦手な私に母は、大丈夫だからと他の子が遊んでいるところに行くように背中を押しました。それでも行けないでいると、本当ダメな子だねぇと、怒っていました」

母親に悪気はなく、我が子を心配しての行動なのでしょう。

しかし、この相談者には失敗体験として残り、自分を責め続けていました。

 

「そのお母さんは、社交的な方なのですか?」

「いえ、自分が引っ込み思案で苦労したから、子どもにはその苦労はさせたくないと…」

「お母さんにもできないことをしろと言われても、困りますよね。怖いのに押されたら、余計に足がすくむのは当たり前のことだから」

 

人は、気持ちが大丈夫と落ち着かないと、チャレンジできないと言われています。

「人がいっぱいいると緊張しちゃうよね。お母さんも一緒に行くからあの子たちの所へ行ってみようかと言われたら、行けそうな気がしますか?」

 

不安になった時、「まぁ、何とかなる。大丈夫」と気持ちを切り替えられるには、できなければ手助けをしてもらい、できなくても大丈夫と受け入れてもらう経験がいります。

 

その方は、常にママ友と上手くやらなければと必死になっていたそうですが、まずは一人でお茶を飲む時間を作るようにしたそうです。

「安い珈琲を頼んで、ボーっとする時間を楽しんでます」

そう、話してくれました。

2022-10-03 13:53:00

人間関係

人間関係

 

ストレス。その大きな要因の一つに人間関係があげられます。

特に身近に接する必要がある人との関係がぎくしゃくすると、毎日が苦痛でたまりません。

考えたくないのにその人のことを思い出し、イライラ、ムシャクシャ。

寝ようと思っても、思うように寝つけない、疲れやすい、何をしても楽しめない。

そんな毎日を過ごしたくはありません。

 

その人間関係で苦悩している渦中の相手は、どのような人物でしょうか。

その人は横柄、

人の言うことを聞かない、

意地悪、

自分勝手等、

よく嫌われるタイプの人はいますが、100人中100人全員から嫌われる人はいません。

皆が口を揃えて、その人が悪いと言ってくれればこちらの気も楽になりますが、思い通りにいかないのが世の常です。

 

相談の仕事をしていると、「困る相手をどうしたら変えられるか」求められることが、ほとんどです。何とかしたいと懇願するあまり、一方的に困る相手の今を肯定できない。

もし、自分が困ると言われている立場なら、どう感じるでしょうか。

私なら、自分を悪者扱いされて、ますます臍を曲げてその人を嫌いになります、きっと。

 

人間関係のトラブルで、双方の言い分を聞かせてもらうと、お互いに「自分は悪くない」と全力で思っています。

「先に嫌なことを言ったのは、Aだ」

「先に手を出してきたのは、Bだ」

相手の悪いところを言い合い、自分の落ち度は二の次になっています。

この場合、全力で思っている状態を緩めることを考える方が得策です。

 

自分が何故、その人の言動に腹が立つのかは、考えることができます。例えば、その人が時間を守らない人なら、何故自分は時間を守ることを優先的に考えるようになったのか。子どもの頃、帰宅時間を破るとこっぴどく叱られた、あるいは必要以上に親に心配された経験が、自分でも気づかないでいますが、自分の中で想起されているかもしれません。

自分が、何にひっかかっているのかが見えてくると、不思議と冷静になれます。冷静なると、全力で思って状態から解放されます。

 

同様にその困る相手にも、それをしてしまう理由があります。

生まれながらにして、相手の気持ちを推し量ることが苦手でわからない。

実は苦手なことで、できないと思われないようにすることに必死だった。

「はい、わかりました」と言えば、それ以上言われなくなるから、とりあえずそう言う。

等、困る相手が困っていることがあります。

 

人が集まれば、必ずトラブルが起こります。誰とも気が合うわけがありません。後は、どの程度の距離感を持って接していくかも大事なことになります。

2022-10-03 13:52:00

自分に優しくなれるための条件

自分に優しくなれるための条件

 

話をしていると、何でもかんでも人のせいにする人がいるかと思えば、どうせ私が悪いのですと言う人に出会います。どちらも極端だなと感じます。共通しているのは、どちらの方もそうとうに傷ついていることです。

 

Aさんは、許せない行動をするBさんについて、いかにひどいかCさんに力説して、味方につけようと必死になります。聞いているCさんは、Bさんから被害を直接受けているわけではないので、Aさんの気持ちを汲みつつ、「上司に言ってみたら?」と助言してみても言ったけど、どうにもならないと言います。Cさんが何を返しても、Aさんがヒートアップするだけ。困ってしまいます。

 

Aさんは、上司に相談した時は「大変だな、わかった」と言ってもらったそうですが、Bさんかも相談を受けていた上司は他の人に、

ABさんにきつく当たっていて参ったよ」

と話していたと聞かされます。

Aさんは、上司の言葉にショックを受けていました。Aさんは、味方になってくれたと思っていた上司に裏切られたことが許せなくなっているようです。それならば、Aさんが欲しいのは、Cからの助言ではなく、Aの味方になってくれることです。

 

この人間関係をDさんは、屁とも感じないかもしれません。人との調和よりも、仕事の効率性を上げる方法に夢中で、Bさんの行動に気にならない。人によって、同じ場面でも感じ方が違います。何が気になっているのかは、人それぞれです。

 

それでは、自分が自分に優しくなれるための条件です。

 

相談の仕事をしている時、よく聞いた言葉です。

「私のこういうところを直さないといけないのですよね」

 

「いえ、直さなくていいのです。自分にはこういう部分があるなと知ることが大事なのです」

 

生きていく中で、嬉しいことも辛いことも経験します。その中で、思考がクセづいてしまうことも出てきます。「まだ出来ないの?」と言われたことに過剰に反応してしまう、自分ではできないから親の言うとおりにしていたり、すぐに涙が出てきたり、いろいろな側面を誰でも持っています。良いところも悪いところも含めて、自分を受けとめることです。

 

自分が弱気になった時、ふと直したいなと思っている部分が、顔を覗かせます。

そのことを知っていれば、自分の状態が良くないことがわかり、自分で自分を落ち着かせることができるようになります。

2022-10-03 13:50:00

話を聞くこと、話をすること

話を聞くこと、話をすること

 

 相談の仕事をしていて、「良かった」と言われることを2つご紹介します。

 

◆誰にも話せないようなことを聞いてもらえた

  人は、誰もが悩みを持っていますが、それを知り合いに話すことに躊躇があります。

   知っている人から変な目で見られたくない

   自分の弱みを見せたくない

   身内のことは、誰に話せばいいかわからない 等、自分の中に抱え込み続けていました

 

◆他の人の意見を聞けて、そういう考え方もあるのだと知った

  当たり前と思っていることが、実は違うのかも知れないと気付くことが起きます。

    我慢するしかないと思っていたけど、違うやり方があるのかも

    私ができないからダメだから責められるのだと思っていた

    相手を責めることばかりしていた 等、思い込みの中にいて周りを見る余裕もありません。

 

日常的に話を聞いたり、したりする機会はあります。その会話は、その時に全て終わるわけではなく、ふとした瞬間に思い返して考え込んだりします。どの言葉を思い返すかは、自分が思い返す瞬間まで、誰にもわかりません。

 

私も親との関係を整理できないでいた時、「それは、あなたのせいではないよね。子どものあなたに何ができた?それは、大人の間の問題だから、あなたが気に病む必要はないと思う」と言われ、重い荷物を降ろさせてもらったことがありました。

その言葉を私に投げてくれた人は、そのことを覚えていませんでした。自分に影響を与える言葉にいつ巡り会えるかはわかりませんが、自身のことについて集中して話す場面が、まずいります。

その場面では、自分が何について話をしているか、そして、どの言葉をチョイスしているかを自分で聞くこともできます。これについて話をしようと思っていたけど、違う方の話をしていたとしたら、違う話の方が自分にとって気になることかもしれません。あるいは、話をしようと思っていた方を引っ込めたのは、まだそれについて話したくなかったのかもしれません。

「長所と短所は紙一重」と言いますが、「私はおおらかな性格で」と「私は、やることが雑だと言われていて」と言われるのでは、印象がどう変わるでしょうか。同じ私でも、表現の仕方によって相手に与える印象が真逆になります。

「やることが雑だと言われるのは、誰から?」「どのような場面で言われる?」と尋ねていくと、ゆっくり振り返る時間になります。自分のことについて集中する時間でなければ、そんなこと考えもしないでしょう。

たまに、自分をゆっくり見る時間は、自分に優しくなれる時間になります。それは、一人ではできない作業なのです。

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