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時間との向き合い方
時間との向き合い方
あなたの毎日は、忙しいですか?
家事を軽減して、趣味や休息に時間を使えるようにと開発される商品に注目が集まります
私も仕事をしながら、家事育児をしている時は、朝も晩も息を切らせて走っていました
自分のための時間を持つことができず、イライラもしていました
そこから時は流れ、体調を崩し仕事を辞めることになりました。その時、子どもも大学生になっていて、子育てや家事に追われない生活に身を置くことになりました
「せっかくだから、ゆっくり休んで」
「時間があるのだから、好きなことをしてみれば?」
など、善意の声かけをいっぱいかけていただきました
しかし、仕事を失った喪失感が先にきてしまい、何かを楽しめる気持ちになれませんでした
仕事とか育児とか、何かやらねばならないものが片方にあるから、休みを楽しめるし、何かをしてみようと思えるようです
さて、今日は何をして過ごそうか
仕事をしているといろいろなストレスに晒され、仕事をしていないと何もしていないという罪悪感と先々の生活に不安を感じる
本当にやっかいです
自分で意識して予定を作らないと、外に出ていくのも億劫になります
この生活をしている時、相談場面で出会ったAさんが思い浮かびました
大学の途中から精神病を患い、十数年引きこもった生活
働いていないからと贅沢はせず、時には家族の食事の支度をしていました
知人と連絡とることも止め、今の状態に怒りと悲しみと諦めが混ざり合っているように見えました
相談を重ねる中で、社会の中に参加していることを意識できるようになると、その方の表情も話す内容も変化していきました
社会に参加できているとイメージできると、自分の存在を認められたように感じられます
社会の中の一員でいられることの安心感は大きいものです
そうでない毎日は、どれほど息苦しかったのでしょう。十数年もよく耐えてきたと感心します
不登校で、学校に行けない子どもに対して、学校にも行かず好きなことをしていると言う人がいますが、学校に行けない時間の重圧は、想像してわかるものではないようです
あなたは、また今日が始まる恐怖を感じたことはありますか?
家電がない時代は、火を起こす、水を補給することも手間がかかり、体力も必要でした
自分たちの生活を成り立たせることで時間をほとんど使い、動かなければ生けてはいけなかった
この生活は快適ではありませんが、生活と命が直結して、わかりやすく生きる意味がありました
生活が快適になると、命を保つためではなく、「自分らしく生きる」理由を探すようになります
宇宙の営みから見たら、人の人生は短いものです
ですが、生きるための理由を見失った時の時間はとても長く感じます
時間とどう向き合っていくかは、生きる意味につながっていくのなら、誰かと比べるでもなく、自分がこれで良しとできるものを持てたら生きやすくなりそうですね