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話を聞くこと、話をすること
話を聞くこと、話をすること
相談の仕事をしていて、「良かった」と言われることを2つご紹介します。
◆誰にも話せないようなことを聞いてもらえた
人は、誰もが悩みを持っていますが、それを知り合いに話すことに躊躇があります。
知っている人から変な目で見られたくない
自分の弱みを見せたくない
身内のことは、誰に話せばいいかわからない 等、自分の中に抱え込み続けていました
◆他の人の意見を聞けて、そういう考え方もあるのだと知った
当たり前と思っていることが、実は違うのかも知れないと気付くことが起きます。
我慢するしかないと思っていたけど、違うやり方があるのかも
私ができないからダメだから責められるのだと思っていた
相手を責めることばかりしていた 等、思い込みの中にいて周りを見る余裕もありません。
日常的に話を聞いたり、したりする機会はあります。その会話は、その時に全て終わるわけではなく、ふとした瞬間に思い返して考え込んだりします。どの言葉を思い返すかは、自分が思い返す瞬間まで、誰にもわかりません。
私も親との関係を整理できないでいた時、「それは、あなたのせいではないよね。子どものあなたに何ができた?それは、大人の間の問題だから、あなたが気に病む必要はないと思う」と言われ、重い荷物を降ろさせてもらったことがありました。
その言葉を私に投げてくれた人は、そのことを覚えていませんでした。自分に影響を与える言葉にいつ巡り会えるかはわかりませんが、自身のことについて集中して話す場面が、まずいります。
その場面では、自分が何について話をしているか、そして、どの言葉をチョイスしているかを自分で聞くこともできます。これについて話をしようと思っていたけど、違う方の話をしていたとしたら、違う話の方が自分にとって気になることかもしれません。あるいは、話をしようと思っていた方を引っ込めたのは、まだそれについて話したくなかったのかもしれません。
「長所と短所は紙一重」と言いますが、「私はおおらかな性格で」と「私は、やることが雑だと言われていて」と言われるのでは、印象がどう変わるでしょうか。同じ私でも、表現の仕方によって相手に与える印象が真逆になります。
「やることが雑だと言われるのは、誰から?」「どのような場面で言われる?」と尋ねていくと、ゆっくり振り返る時間になります。自分のことについて集中する時間でなければ、そんなこと考えもしないでしょう。
たまに、自分をゆっくり見る時間は、自分に優しくなれる時間になります。それは、一人ではできない作業なのです。