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2024-05-31 21:11:00

コミュニケーションは、得意ですか?

 

コミュニケーションは、得意ですか?

 

 コミュニケーションが苦手だと聞くことは多いですが、コミュニケーションが得意と言う人にはほとんど出会ったことがありません。とても上手だと感じる方でも、自分のマイナス面があると思っているものです。

 

 人と関わらなければ生きてはいけないけど、ずっと一緒にいると息苦しくなる。

 誰にでもある感覚で、この両極端に揺れる気持ちが自信をなくさせるのでしょう。そして、誰もがコミュニケーションにある種の苦手意識を持っている。それなりに社会と接点を持ち続けられていれば、まずまずと言えるでしょう。

 

 いろいろな親子と出会い、引っ込み思案、お喋り、目立ちたがりの子、知的しょうがいや発達しょうがいのある子と、出会う子どもの数だけ個性がありました。親御さんの方も様々で、「何怖がっているの?何にも怖くないのだから行ってきなさい」と言う人もいれば、子どもの不安に我慢強くつきあっている人もいます。子どもにつきあおうとすると時間がかかるので、申し訳なさそうに謝ってくるので、「気にしなくていいですよ。初めての場所だもんね、知らない所いやよね」と子どもに声をかけると、ホッとしたような表情を親御さんが見せます。

 

 この親子の物語には、悲しい経験もいっぱいあったのだろうと感じます。

  

 その悲しい物語に付随するのでしょうが、

「子どもが行きたがらないから辞めました」

「子どもがやりたがらないからしていません」等

子どもの意志を尊重してしないという選択肢を繰り返している親子もいます。

 

 子どもの意志を尊重していると言えば聞こえがいいですが、子どもにとって必要なものまでもなくしてしまうことになっている時があります。

 わかりやすく言うと、命に係わる治療が必要な子どもに、子どもが嫌がるからと治療しない選択肢を選べるでしょうか。

 

 子どもが嫌がるからという言葉の裏には、親自身が避けたい気持ちが潜んでいることがあります。私も、息子が幼児の時にサッカーチームに入ったのですが、やりたがらないからと辞めたことがあります。今思い返せば、スポーツ観戦をあまりしない私の忍耐のなさの方が大きな理由だった気がします。子どもが楽しそうにやってくれたらと内心思っていましたが、私の負のオーラが子どもに伝染したのかも知れません。子どもは親の意向を無意識の内に汲もうとします。親のネガティブな感情が子どもに影響を与えるのですね。

 

 コミュニケーションが下手だと感じる時は誰にでもあって、そこを悲観する必要などないと教えたらいいのだとわかってきました。親は、子どもが社会と関わっていく道を一緒に探し、そこを護る責任があるのだと感じます。